12/17 TBS系健康カプセル!ゲンキの時間「基準値内でも油断禁物!日常に潜む血圧上昇の罠」

高血圧の危険な罠

　寒くなる冬は血圧が上がりやすく、先週に登場した心筋梗塞に加えて、脳梗塞などはこのシーズンに最多となる。さらに血圧は大丈夫と思っている基準値内の人でも、日常生活の中で知らずに血圧が上がる瞬間などがあり、それが血管などを傷付けることもあるという。そこで今回は日常生活に潜む高血圧の罠について紹介。

　まずは最近血圧がやや高めになってきたという60代と70代の男性2人が被験者となって、その一日の生活に密着して血圧上昇の瞬間を調査する。この2人はどちらも基準値の140を若干超えているが、目下のところ自覚症状はないという。しかし医師によるとこれが落とし穴だとか。

日常生活に潜む血圧上昇ポイント

　24時間血圧計を付けての測定の結果、血圧は結構変化している。まず注目すべきは朝の起床時、ここで血圧の上昇が見られるが、これは活動するために血圧を上げているというリズムが現れているのだと言う。しかしそこに落とし穴がある。彼の場合は二度寝をしたことで上がりかけた血圧が二度寝の間に落ちきらず、再び寝覚める時にそこからさらに上昇してしまったのだという。また起床後にすぐに活動を開始するのもNGだと言う。

　もう一人の方は夜中に突然の血圧の上昇がある。これは夜中に目が覚めて1時間ほど本を読んだのだという。この時に照明の明かりを脳が昼と勘違いして血圧の急上昇に繋がったのだという。たかがこれぐらいと思っても、これが何度も続けば血管に徐々にダメージが積もって動脈硬化に繋がり得るという。さらに朝に注意すべきは排便時の力みで、下手をすると血圧が200を超えることさえあるという。

　また日中にも血圧上昇が見られるが、これは椅子で前屈みの窮屈な姿勢を長時間していたことによるという。血流が悪くなることで、心臓が血液不足と判断して過剰に働いて血圧が上昇するのだという。

　最後に夜に血圧の上昇が二人に見られるが、これは晩酌が原因だという。アルコールは血管拡張作用があるが、酔いが醒めたときに反動で血圧がそれ以上に上昇するのだという。実際に毎日の飲酒量が多いほど血圧が高くなると言うデータもあるという。推奨はビールなら中瓶1本程度だという。さらにおつまみに塩分が多いものが多いので要注意。ラーメン一杯には5～10グラムの塩分が含まれているので、これだけで1日の量を超えてしまったりするとか。塩分の過剰摂取は血液を薄めるために血液が増えることで血圧が上がるのだという。8グラムの塩分をとったら身体全体の血液は1リットル増えるという。さらにストレスも交感神経を刺激して血圧の上昇を招くという。

予防のための対策

　では予防法だが時間帯別の4つを提案している。まず朝はいきなり起きずに寝床で手足を1～2分ブラブラさせることで、末梢血管に血液を行き渡らせて血圧上昇を防ぐのだという。さらに朝にはカリウムを多く含むバナナがお勧めだという。さらに昼間には王様座り。これは背中を背もたれにつけたまま、頭から足先まで一直線する座り方。これを1時間に1～2分するだけで心臓への血液の戻りを良くして、血圧の上昇を防ぐという。そして夜はスクワットでふくらはぎなどに滞留した血液を循環させて血管壁を刺激してNOを出すのだという。

　以上、日常生活における高血圧を防ぐための方法。また寒さ対策も重要とのこと。ちなみに私は血圧はずっと正常値ですが、近年になって年齢相応に上昇傾向があり気にはなってます。正直なところ既に持病ありなので、この上に血圧まで上昇するといよいよ西の浄土が近づいてくることになります。

　日常生活において、あまり濃い味付けが好きな方ではないので、塩分摂取量は極端に多くはないと思うのですが、ただ私の場合の問題は圧倒的な運動不足。また日常的にかなり高ストレスにさらされているので、明らかに自身の血圧が上昇していることを感じる局面はいくらでもあります。だけどサラリーマンにとって「ストレスを溜めないように」ってアドバイスほど役に立たないものはないんですよね。ストレスをなくすには仕事を辞めるしかないが、仕事がなかったらそれは別のもっと強いストレスの元になるので。まあ私が一生働かなくても済むぐらいの大金でも手にしたら話は別ですが。

忙しい方のための今回の要点

・検査では血圧が正常値の人でも、生活の中で血圧が上昇する局面があり、そういうことの積み重ねが確実に血管のダメージ繋がることになる。
・まず朝の起床時は活動のために血圧があがることになるが、ここで二度寝すると十分に戻りきらなかった血圧が再起床時にさらに上昇するので高血圧になる。
・また昼間は窮屈な姿勢で座っていたりすると、血流悪化で心臓に戻る血液が減ることで心臓が活動を強化して高血圧になる。
・さらに夜の晩酌習慣は、酔いが醒めたときに血管がそれまで反動で収縮して血圧が上昇する。実際に飲酒量が多いほど血圧が高くなるというデータがある。
・対策として朝はすぐに起床せずに寝床で手足をブラブラさせることで、末梢血管を拡張して血圧の急上昇を防ぐ。昼は身体を伸ばして座る姿勢で血流を戻す。夜は就寝前にスクワットでふくらはぎなどに滞留した血液を流すことで血管を刺激してNOを発生させるなどがある。