3/14 NHK あしたが変わるトリセツショー「改訂版!手作りギョーザのトリセツ」

家庭のギョーザをグレードアップする方法

　家庭料理の定番の一つになっているギョーザをさらにグレードアップする方法について紹介とのこと。

　中国生まれのギョーザ店の店主に聞いたところによると、ギョーザは皮が命とのこと。彼女の作る皮を見ていると最大厚8ミリとかなり厚手。これを用いることでモチモチの食感のギョーザが出来るという。日本の市販の皮は薄すぎるという。さらにギョーザ研究家によると市販の皮は既に伸びてしまっている状態で、食感がないというのである。ギョーザの皮に含まれている水分を計測すると、40分間煮詰めたうどんと同じ量だとか。

　メーカーでの製造工程を見学したところ、温度や湿度などで出来が違うので水分コントロールは非常にシビア。そして出来上がった皮はモチモチだという。ではなぜその皮が伸びきってしまうかだが、レシピ通りに作った場合にフライパンに加える水が多すぎるからだという。実はメーカーもレシピに記されている方法は水が多すぎることは分かっており、生焼けになるとマズいのでそれを避けるための安全策なのだという。

市販の皮を使って「のびていないギョーザ」を作る

　と言うわけで番組では生焼けを避けつつ水を減らす方法になる。ここで出るトリセツは「ギョーザに水は要らない」というもの。実際にこの方法で何人かが試してみたところ、今までとは味が激変したとのこと。生のギョーザの皮は既にゆであげうどんと同じ量の水を含んでいるので水は不要だという。では水を加えずに火を通す方法だが、ギョーザ店に取材したところ、要は水蒸気があれば熱は伝わるので、ギョーザが濡れるか濡れないかぐらいの量の水を加え、水蒸気が上がったところでさっと蓋をして蒸すのだという。そして4分ぐらい蒸すと火が通るという。レシピ通りに焼いた場合は水の温度が上がるのに時間がかかるのでベチャベチャになるのだとか。水をなくして水蒸気で蒸すのがポイントだという。

　家庭の場合は冷えたフライパンにギョーザを並べ、水を40ミリリットルに油を小さじ1杯を加えたものを回し入れ、そこにアルミホイルの落としぶたをしてから蓋をする。強火で3分加熱で一気に水を沸騰させてから、火を止めて3分蒸すのだとか。最後にもう一度火を付けてこげ目をつけて出来上がり。ただしこの方法は手作りギョーザの場合のみとのこと。チルドギョーザや冷凍ギョーザは既に1度蒸しているものが多いので、パッケージ通りに作れとのこと。

さらなる追加情報

　なお追加情報として餡の作り方について紹介。ポイントはまず肉と調味料を肉が白っぽくなって粘りが出るまでしっかりと混ぜ、野菜は皮に包む直前に混ぜるのだという。これでジューシーな餃子が出来ると言う。これはまず肉に塩分を加えることでたんぱく質が変性してアクトミオシンの格子が出来るので、そこに旨味を閉じ込めるのだとか。

　さらに簡単な包み方についても紹介。一般的には端から折っていく方法だが、もっと簡単な方法として、まず中央を合わせて止め、次に左右の端の手前側を止め、飛び出た角の部分を止めるという方法を紹介している。従来法よりも素人にも極めて簡単(子供でも出来る)で、折り返しが少ないので火が通りやすく、さらに皮が袋状になっているので肉汁が焼いている最中に漏れないという。

　以上、ギョーザのリニューアル。市販の皮を普通に使って味を良くする方法を紹介しているので実用性は高そう。家でギョーザを手作りする方は試してみても良さそう。もっとも「面倒臭いので冷凍ギョーザしかしません」という人は、レシピ通りにしっかり作ってください。

忙しい方のための今回の要点

・ギョーザの皮をモチモチにする方法を紹介。市販の皮はベチャベチャの食感になりやすいが、それは確実に火が通ることを優先して、レシピの方法では加える水がかなり多いからだという。
・トリセツ流は、水は40ミリリットルにして、すぐに蓋をすると強火で3分加熱してから火を消して3分蒸すというもの。大量の水蒸気を一気に作ることで熱を十分に通した上で過剰な水分をなくすことでモチモチにするのだとか。
・またギョーザの餡を作る場合も、先に肉と調味料を粘りが出るまで十分に混ぜてから、野菜は包む直前に混ぜるのが良いという。
・さらに簡単に包む方法として袋状に包む方法を紹介している。