突然死にもつながる脂質異常症
脳梗塞、心筋梗塞などの致死性の恐ろしい病の原因となるのが、脂質異常症。血中の善玉コレステロールや悪玉コレステロール、中性脂肪のいずれかの数値が基準を超えている状態で、日本人の3000万人がこれに該当するという。これが恐ろしいのは自覚症状が全くないのに動脈硬化が着々と進行してしまうということである。今回は以前の健康診断で脂質異常症であることが判明した天野ひろゆき氏が生活改善に挑むと言うことらしい。
脂質異常症の原因であるが、やはり食事である。脂っこいものを取りすぎると悪玉コレステロール(LDLコレステロール)が増加することになる。動脈硬化の進行は悪玉コレステロールの数値に年数、また現在の年齢が影響するという。動脈硬化が進行すると血管がカチカチになってしまい、何かの時に血管が裂ける可能性がある。また血管壁にコレステロールが溜まることで、血管が閉塞する危険もある。さらに中性脂肪も動脈硬化を進めるという。本来はエネルギー源である重要物質なんだが、溜まりすぎると動脈硬化になるのだという。なお女性は閉経後にLDLコレステロールが増加することが多いという。
生活改善の方法
さて改善方法であるが、4つのルールを上げている。1.軽い運動を毎日続ける。1時間以上座り続けたら5分でも良いので身体を動かす。2.油っぽいものを控える。3.ジュース・お菓子は厳禁。4.1ヶ月で1キロ痩せる。以上が原則であるという。これって糖尿病でも大体同じである。
食事だがブロッコリーなどスルフォラファンを含む野菜はLDLを下げる効果があるという。また納豆、こんにゃく、オクラ、玉ネギ、ゴボウなどもLDLを下げる効果が期待できるという。さらにキノコ類に海藻類は食物繊維が豊富なのでコレステロールの吸収を抑えるとのこと。肉を食べる時には脂の少ない赤身などを用い、茹でたり蒸したりで余分な脂を落とすのが良いとのこと。
で、最後は料理が得意という天野氏が自ら調理に挑戦。赤味噌と低脂肪マヨネーズなどを用いた野菜ディップやオクラとめかぶにささみなどを使用したネバチキ丼などを紹介。このネバチキ丼が試食でかなり好評で目出度し目出度しである。なお天野氏のその後については今後も番組が追跡するとのこと。こりゃ天野氏も仕事として体質改善に取り組む必要が出てきたようで。
以上、脂質異常症について。私はコレステロール値は正常範囲なんだが、高血糖の方があるので生活の注意は概ね今回と同じである。逆に言えば既に高血糖はあるので、これでコレステロールが上がってきたら、いよいよ棺桶に両足突っ込んだ状態になるってことである。
とにかく「自覚症状がない」というのがこの病気の怖いところ。自覚症状が出た時にはいきなり突然死で終わりってことになったりするので、そうなる前の対処が必要。「あの元気だった人が・・・」って言われる方の最後って、これが原因の場合がほとんど。
忙しい方のための今回の要点
・血中の善玉コレステロールや悪玉コレステロール、中性脂肪のいずれかの数値が基準を超えている状態が脂質異常症である。
・これらは自覚症状がないうちに動脈硬化が進行し、脳梗塞や心筋梗塞などの致死性の病の原因になる。
・原因はやはり脂っこい食事。
・改善には軽い運動を続ける、脂っこいものゃジュース類は避ける、体重を減らすなどである。
・食材としてはブロッコリーなどのスルフォラファンを含むもの、納豆、オクラなど。さらにキノコや海藻など食物繊維が豊富なものが良い
忙しくない方のためのどうでもよい点
・とにかく「自覚症状がない」って病気が一番恐いです。誰でもあからさまに体調がおかしくなったら治療や節制を考えますが、そうでないとどうしても放置しがち。その内ににっちもさっちも行かなくなって、後悔先に立たずってことになるので。
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