日本に23ある世界遺産のすべてを2週に渡って空撮映像で見ようという内容。要は映像総集編です。
『世界遺産』7/5(日) 空から見る! 日本の世界遺産すべて【TBS】
火山の世界遺産
最初は火山関係の遺産と言うことで小笠原諸島が登場。ここの西之島は最近の火山活動で急激に拡張をしている。現在は表面は大半が溶岩に覆われているが、そんな中に海鳥の生息地が残っている。海鳥は植物の種などを運んで植生を復活させる働きもする・・・とのことで、この地で現在生態系の定点観測がなされているのは、以前にサイエンスZEROでも紹介されていたところ。
火山関係と言えば富士山。富士山は夏には山肌が剥き出しになるが、大量の雪解け水が流れ出す川はない。富士山の雪解け水は全て溶岩の隙間から地下に浸透し、それが富士五湖の水源などになっている(富士五湖に流れ込む川もない)。なお番組では言っていないが、箱根温泉の水源もこの水。
島の世界遺産
次は島関連ということで、長崎の五島列島。ここの島にあるのは潜伏キリシタンの遺跡。迫害を受けていた時期には彼らは離島に潜伏し、そこで棚田を切り拓いて生活していたという。現在多々ある礼拝堂はすべて明治以降に信仰が解禁になってからのものである。
次の島は明治から昭和にかけて日本の産業を支えた探鉱の島・軍艦島。最初は小さな岩礁を採炭のために拡張していった。狭い島の中に最盛期には5300人が生活していたので、高層アパートが林立する姿となった。しかしエネルギー革命で昭和49年には探鉱が閉鎖、島は廃墟となった。
黄金の世界遺産
次が黄金関連の遺産。みちのくで今日に並ぶ繁栄をした平泉。ここにある雅な日本庭園・毛越寺庭園は実は海の海岸線を見立てているものだという。
そして何よりも金色堂。これこそはまさにこの周辺で大量に取れた金によるものである。
この東北の金が使われたもう一つの重要建築が東大寺の大仏。かつて金色色に輝いていたこの大仏を作るのに使用されたのが東北から献上された金だった。
また玄界灘の絶海の孤島からも金の装飾などの8万点もの大量の国宝が見つかっている。これは信仰の島・沖ノ島。ここは4~9世紀にかけて大陸との交流の無事を祈る国家の信仰の中心地だった。神が宿るとされる巨岩の回りに社を建てて、そこに宝を奉納したのだという。
忙しい方のための今回の要点
・日本の23の世界遺産を空からの映像で紹介する企画。今回は小笠原諸島、富士山、五島列島の潜伏キリシタンの遺跡、軍艦島、平泉、奈良の大仏、沖ノ島を紹介。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・毎度のことなんですが、こういう内容の時はテキストで説明するものがほんどない(笑)。というわけで私の撮影した写真をいくつか掲載しておきます。
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