教養ドキュメントファンクラブ

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7/7 サイエンスZERO「アポロ月面着陸から50年 知られざる分岐点」

 アポロと言えば月面着陸をした11号が有名であるが、実はアポロ計画自体の大きな分岐点となったという8号について紹介している。

いきなり大事故で始まったアポロ計画

 アポロ計画は人類初めて人工衛星を打ち上げたソ連に対して、アメリカが威信をかけて月面着陸を目指したものだった。しかしその道のりは単純ではなかった。アポロ1号では地上での実験中に漏電で火災が発生、結果的に宇宙飛行士3人が犠牲となっている。これ以降の実験は無人で行われることになったという。

アポロ8号、急遽のミッション内容変更

 しかしアポロ8号の時に計画は急遽大変更される。それはソ連が月に有人飛行を試みているという情報が入ってきたからだという。ソ連に先を越されるわけにはいかないとアメリカでは地球周回実験をする予定だったアポロ8号を急遽月まで飛ばすことにしたという。

 しかし当時の乗組員の話によると、成功する可能性は1/3、月まで行けずに帰ってくる可能性が1/3、失敗して命を落とす確率が1/3と彼は見積もっていたという。当時の船長は「宇宙に行くのではなくて、軍人としてソ連との戦争に勝つ」のが目的だったとの超軍人理論を唱えている。

初めて尽くしの無茶ぶりを越えての成功

 何しろ、サターンV型ロケットの打ち上げは初めてで、二段目より上のエンジンのテストとも初めて、いざという時の救命カプセルを兼ねている着陸船はまだ完成していないという状況での無茶ぶりだったようだが、それでも3人の宇宙飛行士は月を10回周回して地球に無事に戻ってきた。この成功があったからこそ、後の11号の成功につながったとの話。

 なおアポロ計画に関する技術資料は人類共通の宝としてかなり公開されているらしい。今回、日本で民間でロケット打ち上げに成功した企業でも、この資料を参考にして設計を行ったらしい。特に失敗のデータとかまで公開してあるので、これは実に参考になるとか。

 

 まあハッキリ言って完全に人体実験です。今だといろいろと問題になりそうですが、米ソ冷戦下という特殊状況だったから、こんな無茶したんでしょうね。それに当時の宇宙飛行士って大抵は軍人上がりでしたし。

 


忙しい方のための今回の要点

・アポロ8号は当初は地球周回の予定だったのだが、ソ連が月への有人飛行を計画しているとの情報から、急遽月まで飛ぶことになったぶっつけ本番であった。
・かなりの無理な計画に、飛行士は命を落とす覚悟もした上で本番に臨んだが、無事に月を回って帰ってくることに成功。以降の計画に拍車がかかることとなった。
・アポロ計画の技術資料は多くが公開されており、民間企業などもそれを参考に宇宙開発を行っている

 

忙しくない方のためのどうでもよい点

・日本の民間企業って、例のホリエモンロケットのことです。このプロジェクトには漫画家のあさりよしとお氏なんかもかんでいるようですが、ホリエモンは金を集めてくる才能があるという類いのことを言ってましたね。
・アポロ11号で華々しい成果を上げたNASAですが、この後に13号であわや飛行士全滅の大事故が起こるんですよね。とにかく最新技術ってのは何が起こるか分かりません。しかしこういうのにあえて挑戦するタイプの人っているんですよね。私には無理です。