教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

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番組リスト

"乾期に豊かな水を湛えるアフリカ最大級の湿地" (8/23 TBS系 世界遺産「アフリカ最大級の湿地!オカバンゴ・デルタ」から)

乾期に広がるオカバンゴデルタ

 ボツワナにあるアフリカ最大級の湿地がオカバンゴ・デルタ。ここには豊かな緑を求めて多くの動物がやって来る。しかもこの湿地、乾期に最大の大きさとなるのである。


『世界遺産』8/23(日) オカバンゴ・デルタ 〜 アフリカ最大級の湿地!【TBS】

 オカバンゴ川がカラハリ砂漠北の平地に流れ込んで三角型に広がったのがオカバンゴデルタである。オカバンゴデルタを上から見ると網の目のような水路が広がっているが、これは実はここに集まってきたカバや象などの大型動物が通った跡である。この水路は動物たちの獣道ともなる。

 オカバンゴデルタがあるのはカラハリ砂漠。乾期の砂漠は動物たちには厳しい環境である。そこで砂漠の動物たちが大量に湿地に集まってくる。オカバンゴデルタが乾期に水が増える理由は、北方のアンゴラ高原に雨期に降った雨がオカバンゴ川をゆっくり流れてきて、それが平地に広がるのに半年かかるので、乾期が一番デルタが広がる季節になるのだという。

 

さながら動物の楽園

 オカバンゴデルタでは草木の種が一斉に芽吹いて草原となる。そこには餌を求めた草食獣が殺到するが、そうなるとそれを追って肉食獣も現れる。中には水が嫌いなライオン(ネコ科ですから)が水の中を歩いているという非常に珍しい光景も目にすることが出来るという。

 オカバンゴ川も豊かな生態系を抱えている。上流にはパピルスの茂みが多くあるが、その根元には多くの小魚が集まるため、それを餌にするナマズが大量に集まり、さらにはそのナマズを狙って水鳥が飛来する。湿地や川を中心に豊かな生態系が確立されており、そのために世界遺産に認定された。

 

忙しい方のための今回の要点

・ボツワナのオカバンゴデルタはカラハリ砂漠にある巨大な湿地である。
・このデルタはオカバンゴ川が注いで出来たもので、上流のアンゴラ高原から水が流れて広がるのに半年かかるので、乾期に最も広がることになる。
・一斉に草が生えた湿地には多くの草食動物が餌を求めて現れ、さらにはそれを狙ってライオンなどの肉食動物も現れる。
・オカバンゴ川上流にはパピルスの茂みが茂り、そこも多くの魚や水鳥の集まる豊かな生態系をなしている。

 

忙しくない方のためのどうでもよい点

・なんか奇妙な感じですね。結局オカバンゴ川って、カラハリ砂漠の中に忽然と消えているってことですよね。

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