北半球最大のサンゴ礁
カリブ海の小国ベリーズは一面のサンゴ礁に覆われている。そこのサンゴ礁にあるのがブルーホールである。
山手線の内側の2倍の面積というライトハウス環礁、そこの浅い海の中に突如として見えるのが直径300メートルのブルーホール。現地ではその不思議な光景は怪物の寝床とも言われているという。穴の縁はサンゴ礁で、水深は120メートルもある。潜ってみるといきなり垂直な崖が続いている。50メートル潜るとつららのような鍾乳石が見える。ここは海の中の鍾乳洞なのだという。石灰岩が隆起して出来た地形に鍾乳洞が出来、その天井が崩落した後に水深が上がって海中に没したのだという。同様の穴はメキシコのシアンカアンにもあり、湿地帯の内陸に同様の3000もの穴がある。聖なる泉セノーテと呼ばれている。これらの泉は地下水路でつながっている。
豊かな生態系を持つ珊瑚礁の海
ベリーズの北半球最大のバリアリーフには様々な形がある。外海に面した部分はサンゴ礁が続いている。これらの造礁珊瑚は太陽の光を求めて積み上がったものである。最初は海岸に出来ていたサンゴ礁が、水位の上昇と共に上へと積み上がったのである。
サンゴ礁内は浅い穏やかな海で魚類の楽園となっている。コモリザメやアカウミガメなどが悠々と泳いでいる。またいくつもある島にはユニークな形のものもあり、半月の形をしたハーフムーン・キーなどもある。この島は珊瑚の白い砂で覆われている。ここはウミガメの産卵地でもある。また450の島々の中には人が住んでいる島もある。タバコ・キーには30人ほどが居住して漁業を生業として生活している。またマングローブの鬱蒼とした森に覆われた島もあり、このマングローブの森はやはり生物の住処となっている。
忙しい方のための今回の要点
・カリブの小国ベリーズには北半球最大のバリアリーフがある。
・サンゴ礁の中にはブルーホールと呼ばれる穴があるが、これはかつて天井が崩落した鍾乳洞が海面上昇で海中に没したものである。
・このバリアリーフ内は浅い波穏やかな海が広がり、そこは魚類の楽園である。
・また多くの島も存在し、中には有人の島もある。またマングローブの森に覆われた島もあるが、このマングローブの森も生物の住処である。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・今回、メキシコのセノーテが登場しましたが、見覚えがあると思ったら、セノーテは今までに複数回登場してますね。
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