教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

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2/19 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「ひと工夫で大幅減塩も!冬こそ実践すべき高血圧対策」

冬の高血圧に要注意

 冬に気をつけないといけないのが高血圧。心臓病や脳卒中につながりかねない恐ろしい病気である。しかも冬には塩分摂取量が増える傾向にあるのだという。冬は夏に比べると味覚感度が下がるので、塩味などが感じにくくなり、自ずと塩分摂取量が増えがちなのだとか。さらにこれに老化による味覚の低下が加わるとさらに塩分摂取量が増えることになる。番組では若者と高齢者に味噌汁の味付けをしてもらっているが、高齢者の方が軒並み塩分量が多いという結果に。これは老化による味蕾の減少が影響しているという。今回は高血圧対策を紹介する。

 まず1日の塩分摂取量の目安だが、男性が7.5グラム未満、女性が6.5グラム未満とのことだが、日本人は大抵はこれを越えている(平均は10グラム以上)という。これを減らすのがまず第一である。

 

 

減塩のための効果的な方法

 高血圧患者の食事ケアとして実践されている方法が、味噌を半分にしても美味しい味噌汁が作れるという方法。これには酒粕を使うのだという。味噌の量を半分にして、その分の酒粕を加えることによって味が薄くなったという感覚なしに塩分を半分に出来るとのこと。この味噌汁は病院で高血圧患者にも出されているものだとか。

 次は下ごしらえの塩を省くというもの。ポークソテーなどのようにソースを使用するようなものは、下味に塩胡椒でなく胡椒だけで十分だという。実際に食べ比べをしているが、塩を入れていない方が味が豊かだという話。またパスタなどの場合も茹でる時に塩は不要だという。

 さらにシューマイを醤油で食べる時、醤油をしっかりつけるのではなくてシューマイの端にちょこっとだけ醤油をつけて、その面から舌の上に載せて食べるのだという。するとシューマイ自体にも元々味が付いているのでこれで十分に美味しいという。これらの積み重ねで1日2グラムぐらいは塩分を減らせるという。

 さらには減塩のポイントは塩出し。身体から塩を出すのだという。それにはカリウムを摂取するただし腎臓病の患者はカリウム摂取は危険があるので医師に要相談である。なおカリウムを摂るのに良い食材としては麦飯があるという。

 

 

腎臓と高血圧の関わり

 高血圧と腎臓の関係について説明すれば、腎臓は塩分を排泄する働きがあるが、その時に血圧が上がるのだという。またレニンという血圧を上げるホルモンを分泌するが、動脈硬化などで腎臓の動脈が狭くなって血液量が減ると、これを分泌して血圧を上昇させようとするのだという。さらに濾過装置である糸球体が高血圧になると血管が傷ついて濾過機能が低下することになる。腎臓が失った機能は元に戻すことは不可能なので、腎臓を悪化させないことが重要である。腎臓が疲れてきた時に出る症状がむくみで、朝よりも夜の方が体重が1キロ以上重い場合は要注意である。また寝た後に3回以上トイレに行き、毎回昼と同じような量が出る場合は要注意である。症状に思い当たる時はまずは減塩をする必要がある。


 以上、高血圧の対処とのことだが、要は減塩しろという話に尽きるようである。なお味噌汁の減塩については、以前から出汁を濃く取ると塩分が減らせると言われている。要は出汁にしろ酒粕にしろ何かで味を強めればその分味噌の使用量が減らせるということのようである。

 なお高血圧のせいで腎臓が悪くなる場合があるが、そうなると最悪である。塩分を減らすのにはカリウムの摂取が効果的なんだが、腎臓が悪くなるとカリウムは腎臓に負担をかけることから摂取が出来なくなるということで、生野菜や果物等は禁止事項になり、また塩分を取り過ぎないように味付けも薄味という相当に制限された食生活を余儀なくされるのである。そうなると生活の質が大幅に低下することになる。だからそうなる前に何が何でも食い止める必要があるということ。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・冬は味覚感度が下がるので塩分摂取量が増えがち、さらに老化すると味覚が衰えるのでこれも塩分摂取量が増える原因となる。
・体内の塩分が増加すると血圧が上昇する。高血圧は心筋梗塞や脳卒中の原因となる。
・塩分を減らす方法として、味噌汁を作る時に味噌の量を半分にして、その代わりに等量の酒粕を加えると味が薄くならない。
・またソースを使うポークソテーなどでは下味に塩は不要、さらにシューマイなどに醤油をつける時は、端に少しだけつけてそこを下に乗せて食べると醤油を減らせる。
・塩分を減らすに身体から塩出しをする。そのためにはカリウムを摂取する。ただし腎臓が悪い人は医師に相談が必要。カリウムを摂るのに良いのは麦飯。
・腎臓は塩分を排出する機能があるが、その時に血圧が上がる。また動脈硬化などが進んで腎臓に来る血液量が減少すると、血圧を上げるホルモンであるレニンを分泌する。また血圧が上がると糸球体の血管が傷ついて機能が低下するが、これは回復できない。
・腎臓が疲労してきた時に出る症状はむくみ。夜の方が朝よりも体重が1キロ以上増える場合は要注意。また夜中に3回以上トイレに行って、その時に昼と同じぐらいの尿が出る場合も要注意。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・この高血圧に糖尿病などが加わると血管が最悪の状態になって、こうなるとほぼ棺桶に両足を突っ込んでいるような状態になります。ただどちらも老化に伴って起こりやすい症状ではあるのですが・・・。

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