オトナの歯磨きで注意することは力と磨く場所
今回はオトナ歯磨きってことで、いきなりおかあさんといっしょの有名な歯みがきシソングで市村正親が暴れまくっているが、相変わらず無駄にやかましい。で、今回の肝はお子ちゃまの歯磨きはあの歌の通りで良いんだが、オトナの歯磨きはそうはいかないという話。と言われてもオトナ歯磨きが「仕上げはお母さん」でないのは言われるまでもないことなんだが。
で、最初に注目するのが歯を磨く時の力のかけ方。歯ブラシなどを販売する生活用品メーカー(もしかしてライオンか?)に取材してるんだが、当然ながらここの社員は歯磨きに熱心である。その歯磨きを見ていると音がしない。要は歯磨きをするときに力を入れすぎないというのが基本。これは歯ブラシに力をいれすぎると毛先が弾かれて歯の間に入らないし、ブラシの動きも大きくなりすぎるので汚れが落ちないということ。歌詞にある「グリグリシャカシャカ」はダメだということらしい。ちなみに子供の乳歯は比較的平らなのでグリグリシャカシャカでも結構落ちるのだとか。
次に注目するのは磨く場所。オトナ歯磨きは歯と歯茎の間に注意して磨く必要があるとしている。それは歯周病を防ぐため。特にオトナが注意する必要があるのは、オトナになると子供にはないポルフィロモナス・ジンジバリス(略称P.g菌)というタチの悪い菌が繁殖するとからだとか。この細菌は空気が苦手なので、歯周ポケットの口が歯石で塞がれると大繁殖するのだという。また吸血細菌とも呼ばれていて、繁殖すると歯茎を破壊して出血させるのだという。さらにタチが悪いことにこいつが分泌する物質が、無害な細菌まで暴走させて歯茎の破壊を促進する効果があり、そのまま放置すると行き着く果ては歯が抜けてしまうという末路にということ。だからこそオトナ歯磨きでは歯と歯茎の境目に注意する必要があると言う。
注意ポイントとやっぱり最後は歯医者さん
で、このような力を抜いて歯茎に注目する磨き方をするコツだが、歯ブラシの端を持つとか、ペンホルダーで持つとかが推奨されている。しかしこれを最初は意識しても知らない間に以前のやり方に戻るので、それを防ぐ方法として歯ブラシの持ち手にテープを貼るとか、洗面所に目玉マークの注意書きを入れるとかを紹介している。アフォーダンス理論(アホがダンスする?)とか何とかややこしいことを言っているが、要は行動心理学のようだが、これに基づいた提案の模様。
そして最後だが「仕上げはお母さん」でないのは言うまでもない。ここでは「仕上げは歯医者さん」ということ。要はいくら細心に歯磨きをする人でも完璧には磨ききることはほぼ不可能なので、やはり定期的なプロフェッショナルケアは不可欠なので、虫歯がなくても歯医者さんには定期的に洗浄のために行きましょうというお話。
以上、正直なところ今まで何度もこの手の番組で散々に放送されていた内容に、無駄な演出を加えて市村正親が無駄にハイテンションで騒ぎまくっただけの内容でした。P.g菌なるヤバい菌の名前を初めて聞いたことぐらいしか驚く内容はなかったな。
まあ私としては面白かったのは「歯石予防という意味では、寝る前に1回しっかりと歯を磨くだけで十分」と専門家がいいきっていた点か。これ、歯磨き粉メーカーと癒着した番組とかだったら、やたら食事の度に歯磨き粉をタップリ使って磨くことを勧めたり、無意味にフッ素を奨励したりするから。
忙しい方のための今回の要点
・歯磨きの時に注意すべきは歯ブラシにかける力。力を加えすぎてシャカシャカ磨くと、ブラシの先が歯の間に入らずよく磨けない。力をぬいて小さく動かすのが基本。
・さらにオトナで特に注意すべきは、歯と歯茎の境目に注意して磨くこと。オトナはP.g菌という嫌気性の細菌が繁殖しやすく、歯周ポケットが歯石で塞がれると、この菌が繁殖して歯周病につながる。
・またいくら気をつけて磨いてもどうしても磨き残しはでるので、定期的には歯科医でのケアを受ける必要がある。
忙しくない方のためのどうでもよい点
・まあ見事に驚くような知見はなかったな。だけどまあこんなもんですかね。歯磨きの画期的な新知見とかが毎年でるようだとおかしいから。
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