教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

6/16 TBS系 健康カプセル!ゲンキの時間「24時間不整脈を管理!スマートウォッチと専門外来」

スマートウォッチを不整脈監視に使用する

 今回はスマートウォッチを利用した健康管理のための外来の紹介。心電図のデータを

取ることで不整脈を発見して危険な病気を予防するのだという。

普及率の上がっているスマートウォッチを健康管理に積極的に利用

 不整脈というのはその名の通りに脈が不規則になる症状である。1分間に60~90回という回数を大幅に上回ったり下回ったりするのがその症状。しかし病院に行っても症状が出ていないと分かりにくい。そこでスマートウォッチで記録をとって医師が診断するのだという。

 心臓は心房と心室に分かれており右心房に洞結節という心臓を制御する電気信号を発する部位がある。その信号をキャッチしたのが心電図である。番組では実際に治療を受けた患者の証言を集めているが、一人の68才の男性は仕事中に突然に心拍が上がって苦しさを感じたのだという。スマートウォッチで記録して受診したところ、脈が100回を超える頻脈になっていたのだという。高血圧や糖尿病などが原因になるという。食生活改善でその後は頻脈の症状はないという。

 

 

ひどい症状から直ちに病名が判明した例も

 59才の男性は5年前に趣味のサーフィン後に休憩時に耐えがたい呼吸の乱れに襲われたのだという。その時の心拍数は200回を超えていた。診断結果は上室性頻拍というもので、洞結節以外の場所から信号が出て心臓が激しく動いてしまう病気だという。ひどい場合は失神してしまう可能性があるという。安静時に症状が出る場合は神経に原因があるのだという。当時の彼は仕事が忙しいせいで交感神経が働きっぱなしになっていて、自律神経が不調になったのだという。彼はその後にカテーテル治療で助かったという。

スマートウォッチで心拍を記録することで異常を検知できる

 さらに心拍が50回未満になる徐脈という症状もある。こうなると身体が酸素不足になってしまう。原因の多くは加齢による心機能の低下だという。ここに生活習慣病による動脈硬化などが重なると心不全を発症する危険があるという。

 これ以外に電気信号が正常な場所以外から発生して心拍のリズムが乱れる期外収縮などがあり、原因はストレスや飲酒などがあると言う。

 

 

死につながる危険な不整脈

 さらに死につながる不整脈として発作性心房細動があるという。これは心拍のリズムが不規則になる上に信号がギザギザになっており、これは心臓が痙攣しているのだという。これは左心房の肺静脈から余計な電気信号が出ているのだという。この結果として血液が淀むので、血栓が生成して脳に飛んで脳梗塞を発症する危険があるという。一番多い原因は加齢であるが、食生活の乱れなども影響し、近年注目されているのは睡眠時無呼吸症だという。

心房細動の心臓(出典:心房細動ナビ)

 治療法としては通常は開胸手術だが、今はウルフ-オオツカ法という低浸潤な手術法が開発されているとのこと。


 以上、不整脈について。スマートウォッチで心臓の状況をチェックとのことだが、私がしている廉価な中国製スマートウォッチはそこまで細かい記録は取っていないような気がするんだが、これでも役立つんだろうか・・・?

 心房細動は心臓の電気信号の乱れなどによる痙攣で、本人に自覚がない場合もあるらしいから要注意の模様。なお似たようなのに心室細動という血液を送り出す心室が痙攣する症状もあり、これを発症すると血液が流れなくなってしまうので、その場合に使用されるのがAEDということになる。なおあの病気は何も高齢者に限ったものではなく、若い人でも突然にバタンと倒れることがあるとか。AEDの使用法は誰でも1度は講習を受けておいた方が良いようである。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・スマートウォッチを利用して不整脈を監視する外来が始まっている。
・不整脈は心臓の鼓動が乱れる症状で、心拍が早くなる頻脈、遅くなる徐脈などがある。
・頻脈は高血圧や糖尿病などでも発生することがある。
・また上室性頻拍という心臓の脈動を制御する電気信号が他の場所から出ることに頻脈もある。これはストレスなどによる自律神経の乱れによって発症するという。
・また徐脈は高齢化による心機能の低下が原因になり、これに動脈硬化が加わると心不全の発症につながる。
・発作性心房細動という死につながる不整脈もある。これは心臓が痙攣するもので、血液が淀んで血栓が生成し、それが脳に飛ぶことで脳梗塞を発症する。
・治療は手術だが、最近は低浸潤な手術法が開発されている。


忙しくない方のためのどうでもよい点

・心臓についても日頃から鍛えている方が良いんでしょうか? しかし意外にスポーツマンの方が突然にポックリ逝ってしまったりするのでよくわからないです。

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