教養ドキュメントファンクラブ

自称「教養番組評論家」、公称「謎のサラリーマン」の鷺がツッコミを混じえつつ教養番組の内容について解説。かつてのニフティでの伝説(?)のHPが10年の雌伏を経て新装開店。

このブログでの取り扱い番組のリストは以下です。

番組リスト

7/28 TBS系 世界遺産「世界最大!最強のオオトカゲが住む島」

地上最大のトカゲが暮らす島

 今回の舞台はコモドドラゴンが生息するコモド国立公園。体長3メートルを超える個体もいる最大のトカゲである。


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 コモド国立公園は大小140の島からなる。その中で最大の島であるコモド島に1600匹のコモドドラゴンが生息している。船で島に上陸すると、すぐにコモドドラゴンが見つかる。鋭いかぎ爪を持ち、鎧のようなウロコを持つ。そしてその目は300メートル先まで見ることが出来、寿命は30年程度だという。気性が荒くて人間を襲うこともあるので、島を歩く時は必ずレンジャー同行の必要がある。縄張り意識の強い彼らはしばしば同士討ちを行うという。コモド島の周辺にしか生息しておらず、絶滅危惧種である。

コモドドラゴン

 

 

島の王者であるコモドドラゴン

 コモドドラゴンは早朝から行動を開始する。そして日向ぼっこをする。朝に身体を温めないと変温動物の彼らは行動できない。身体が温まると身体を木にこすりつけて古い皮膚を落とすのだとか。雨が降ると身体が冷えてしまって動けなくなってしまう。活動再開は日が出てから。舌で4キロ先の臭いまでかぎ取る能力があるので、これを獲物を見つけるのに使う。地下の鳥の卵の臭いまでかぎつけるのだという。また自分より大きな獲物も捕らえる。彼らの最大の武器は毒。シカやイノシシや猿まで補食する。水牛を襲って食べたということもある。獲物に噛みつくと毒を注入して、獲物が息絶えるのを待つのだという。彼らは自分の体重の8割もの餌を身体に溜め込み、1花月は獲物が見つからなくても大丈夫ななのだという。この島には彼らの天敵がいないので、彼らはこの世界の王である。

 1億3000万年前の火山活動がコモドの島々を産み出した。氷河期になると海面低下で多くの島が大陸とつながったが、深い海溝のあったコモド島は一度も大陸とつながらずに孤立しており、潮の流れが速いために天敵となる肉食獣は上陸できなかったのだという。それがコモドドラゴンの楽園となった理由だという。また周囲の海はプランクトンなどが多く非常に豊かなのだとか。

 コモド島の唯一の集落コモド村には2000人が暮らしており、観光業で潤っているという。コモドドラゴンは集落周辺に多くおり、家の中に入ってくることもあるとか。家畜を襲われることもあるが、仕方ないことだという。コモド村にはコモドドラゴンは人間から生まれたという伝説があるのだとか。集落の木の上でコモドドラゴンの子供が見つかったが、実は彼らの天敵は大人のコモドドラゴンだという。そこで大人が登って来れない木の上で2年ほどはヤモリなどを食べて暮らすのだとか。2才まで生き残るのは大体1割ほどしかいないとのこと。

 

 

忙しい方のための今回の要点

・コモド国立公園のコモド島には地上最大のトカゲ・コモドドラゴンが生息している。
・コモドドラゴンは毒を持っており、自分よりも大きな水牛などを仕留めることもある。
・コモドの島々は1億3000万年前の火山活動で生まれたが、その後の氷河期の海面低下でも、コモド島は深い海溝があったために大陸とつながらず、また周囲の潮流が早いことから肉食獣などが及びつくことなかったため、コモドドラゴンには天敵が存在しない。
・コモド島唯一の集落コモド村では、2000人の村人がコモドドラゴンと共生している。

 

忙しくない方のためのどうでもよい点

・何かのんびりして見えるのが曲者ですね。観光客なんかは注意しとかないと不用意に近づきそうな感じがある。かなり凶暴だと言うことは事前に相当PRしとかないといけませんね。

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